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代表的な疾患

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外傷(ケガ)

顔面外傷・顔面骨骨折
顔のケガをすると誰でもキズ跡が気になるものです。
厳密には一度できてしまったキズは完全に消し去ることはできません。
しかし、形成外科の手技を的確に用いることでほとんどが目立たないキズ跡(他人が気付かない程度)にすることができます。
また、顔面の骨折(鼻の骨、頬の骨、眼の周りの骨)は顔の形が変わってしまうため、外見に大きく影響します。キズ跡がほとんど残らないところから手術を行って、きれいに治す必要があるため形成外科で治療を行います。
手指の外傷・切断指の再接着
手の指は細かい神経や血管や指を動かす腱が密集していますので、その治療には特殊な繊細な技術が必要となります。
当院では切断された指であっても可能な限り再接着(骨、腱、血管、神経を顕微鏡の下で縫合する)を行い、手の整容と機能の両立を目指します。
※当院は手指の再接着に随時対応している、神戸市内でも数少ない施設の一つです。
その他の身体外表のケガ
例えばヤケドなどに対しても、できるだけキレイに・早く・痛くなく治す治療を心がけております。

キズ跡・瘢痕拘縮・ケロイド

ケガや手術などでできたキズ跡が目立つ場合は、治療によってより目立たないキズ跡(他人が見ても気づかない程度)にすることが可能です。
基本的には目立つキズ跡を切り取ってから特殊な縫合法で再度綺麗に縫い合わせるのですが、場合によってはZ形成術・Y-V形成術といった形成外科独特の手技も併用します。
このいわゆるキズ跡の修正手術もほとんどのものが保険治療が可能なため、費用はそれほどかかりません。
キズ跡が引きつっている場合を瘢痕拘縮と呼びます。
これに対してはZ形成術や局所皮弁術、植皮術などを駆使して引きつりを取ると同時にキズ跡をできるだけ綺麗なものにします。
キズ跡が赤く盛り上がってしまった状態をケロイドもしくは肥厚性瘢痕と呼びます。
これらは患者さん自身が持って生まれた体質が大きく関係します。ただ単に切り取るだけですと、すぐに元よりも大きくなって再発することもありますので、手術するかは慎重に決定しないといけません。
手術した場合でも術後にスポンジを貼って圧迫したり、放射線治療が必要であったりと比較的長期間の経過観察が必要となります。
また、手術せずに注射薬や貼り薬などで痛痒さなどの自覚症状を抑えることも可能です。

皮膚のできもの、ホクロ、あざ

できもの(皮膚腫瘍)
皮膚にできる脂肪腫や粉瘤などの良性腫瘍から悪性の皮膚腫瘍まで幅広く手術治療を行っています。
形成外科医による手術のためキズ跡が目立ちにくい方法で手術を行えるのが特徴です。悪性腫瘍の場合は生検などで診断確定後に、腫瘍から数mm~数cmの余裕をつけて大きく切除する必要があります。
特に顔面などの場合には大きな変形を残すこととなるため、患者さんと相談のうえ変形を極力起こさない再建手術を行います。具体的には局所皮弁・動脈皮弁といった手技を駆使しますが、これらは形成外科医が得意とする特殊技術です。
ホクロ・あざ
ホクロは生まれつきの比較的大きなもの(黒あざとも言われますが)から、後天性のもの(これがいわゆるホクロ)まで治療を行っております。
いわゆるホクロにも膨らんでいるものや平らなもの、色が濃いものや薄いものなどいろいろなものがあり、またその大きさとできている場所によって実は治療の難易度に大変な差があります。
レーザーなどでチョンと削るだけで簡単にほとんどキズ跡が残らずに治るものもあれば、メスを使ってしっかりと切り取って周囲の皮膚を少し動かして綺麗に縫い上げないと綺麗にできないものもあります。
目的はいかにキズ跡が目立たず綺麗に仕上げるかなのですが、複数ある治療法の選択肢のなかから最適なものを選ぶ必要があり、実はなかなか奥が深く経験が必要です。ですからホクロなんてレーザーで簡単に取れると一般的には思われがちですが、それは正解の場合とそうでない場合があるのです。当院では患者さんにしっかりと説明して最適な治療法を提案させていただきます。
また、ホクロと思われているものの中にはまれに悪性の腫瘍が含まれている場合がありますので、病理組織検査でしっかりと確認しております。これらはすべて健康保険での治療が可能です。
赤あざ、茶あざなどはレーザー治療の適応となることが多いですが、最適なレーザーが異なるため、当院に最適なレーザーがない場合はお近くの病院をご紹介させていただきます。

まぶたの変形

眼瞼下垂症
まぶたが開けにくくなって視界が狭く感じる、もしくはまぶたの開き具合に左右差がでている状態をいいます。
視界が狭くなって困るだけでなく、まぶたを開けるのに力が必要なため頭痛や肩こりの原因となったり、また眠そうな眼力のない目になったり、自然に眉毛を一生懸命持ち上げてまぶたを開けようとする力が働くのでおでこにシワがよったりと、外見上の問題も起こります。
まぶたの皮膚が余っている場合やまぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が緩んでいる場合などいくつかの原因が、しかも複合して起こっていることがあります。その原因を特定してそれに見合った手術を行えば、ほとんどの場合で症状および外見に劇的な改善を得ることができます。
具体的には、皮膚の余りに対しては二重瞼のラインに合わせた部分での皮膚切除を行うか、眉毛のラインに合わせた部分で皮膚切除を行います。こうすることでキズ跡はほとんどわからなくなります。
まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が緩んでいる場合は、この筋肉の端の緩んでいる部分をもう一度しっかり縫いつけることで筋肉の力がしっかりとまぶたに伝わるようにします。
まぶたは『眼は口ほどにものをいう』というように顔の印象を大きく左右する部分です。
眼瞼下垂の手術は美容手術的な側面が大きいため、当院ではただ単にまぶたを開きやすくするだけでなく美容的にも美しいまぶたを作成するように意識して手術を行っております。
逆まつ毛
まぶたが開けにくくなって視界が狭く感じる、もしくはまぶたの開き具合に左右差がでている状態をいいます。
上または下まぶたのまつ毛が眼球の方向を向いていることで眼の中に異物が入ったような違和感がつづき、場合によっては角膜にキズがつくこともあります。幼児の場合は自然治癒もあるため眼科医と相談して手術するか決めます。
数種類ある方法のなかから適したものを選択して手術を行いますが、いずれにしても見た目にも美しいまぶたとなるように手術を行います。

乳房再建

当院は乳腺センターを併設しており、形成外科医も乳腺科医師と協力して乳癌患者さんの治療にあたっております。
形成外科医の役割は乳癌手術後の乳房変形および乳房欠損に対してさまざまな手法を用いて乳房を再建すること(作り直すこと)です。
乳房再建手術には再建手術を行う時期により、一次再建と二次再建があります。
一次再建とは乳癌切除手術と同時に乳房再建手術を行うことであり、患者さんにとっては手術回数が少なくてすむ、乳房損失体験をしないですむなどの利点があります。
また、皮下乳腺全摘術が適応となる早期乳癌の患者さんの場合、一次再建を行うとほぼ元どおりといってよいほどの美しい乳房を再建することが可能です。このような治療は乳腺科医と形成外科医の密接な連携が必要なため、現在まだ限られた施設でのみしか行われておらず、当院はその数少ない施設となります。
二次再建とは過去に乳房の切除手術をうけられて、乳房の欠損もしくは変形をきたした状態に対して乳房の再建手術を行うことをいいます。
当院では他院で乳癌手術を受けられた患者さんであっても、主治医の乳腺科医師の紹介状をお持ちいただければ治療をうけていただくことができます。
乳房を再建する材料(乳房の膨らみをつくる材料)には、自家組織と人工物があります。
自家組織とは患者さんご自身の脂肪や筋肉のことであり、一般的には下腹部の脂肪や背中の筋肉などを移植して乳房の膨らみを作ります。さまざまな手術法がありますが、患者さんの体型や乳房の大きさ、生活パターンなどから最適な方法を患者さんと相談しながら決定いたします。
人工物とはやわらかいシリコンでできた袋(シリコンインプラント)のことです。
人工物で再建することの最大の利点は身体の他の部分にキズをつけずにすみ、身体に与える負担が小さいことです。しかし、シリコンインプラントは既製品であるため(サイズは多数ありますが)乳房の形態を作る限界があり、触感・外見の自然さにやや欠けることがあります。 また、人工物による乳房再建手術も平成26年1月より保険適応となりました。
上記のほかに、当院では乳房温存手術後の乳房変形に対する治療も行っております。 これは患者さんによって変形の度合いや放射線照射による影響の違いなどさまざまなパターンがあるため、すべて診察したうえでのオーダーメード治療となります。
当院形成外科は乳房再建手術の症例数とバリエーションの豊富さを特徴としており、我々が最も力を注いでいる分野の一つです。

顔面神経麻痺

顔面神経切除を伴う手術後や、ベル麻痺・ハント症候群などの急性期の治療が終了してなお残存する顔面神経麻痺による眉毛、まぶた、口唇などの変形に対して手術による治療を行います。
当院では外見の改善を目的とした日帰りの小手術から、顔の動きの再獲得を目指す高度な手術まで対応しております。

顔面・手足の先天異常

唇裂口蓋裂、小耳症、折れ耳、まぶたの異常、手足の異常(多指症・合指症)、臍ヘルニア(でべそ)に対して手術治療を行っております。

難治性皮膚潰瘍(治りにくいキズ)

糖尿病、閉塞性動脈硬化症、膠原病、静脈疾患などが原因となり、普通の治療では治らないキズ(皮膚潰瘍)に対して、内科などと基礎疾患に対する治療を協力して行いながら、最新の創傷治癒理論に沿った治療法を選択して治療にあたります。
以前までは膝のあたりで切断しなければならなかった重症の足の皮膚潰瘍に対しても、できるだけ足を温存できるように治療をすすめます。

リンパ浮腫

乳がんや子宮がん、骨盤内のがんの手術後におこるリンパ液のうっ滞によるむくみをリンパ浮腫といいます。(手術などの原因がはっきりしないものもあります。)
治療の基本はバンデージやスリーブ、ストッキングによる圧迫治療です。当院では医師による診察と並行して看護師によるリンパ浮腫ケアを行っております。
また、当院ではリンパ浮腫専門外来を月2回設け、近年リンパ浮腫の手術治療として期待されているリンパ管細静脈吻合術を積極的に行っております。
これは2cm程度の小切開から手術用顕微鏡で見ながら極めて細いリンパ管と静脈(血管)を縫ってつなぐ手術です。こうすることで流れの悪くなったリンパ液が静脈(血管)内に誘導されることが期待され、リンパ浮腫の軽減を目指しています。

美容治療

二重瞼の手術や鼻を高くする手術などのいわゆる美容外科手術は現在当院では行っておりません。
ただし、わきがの手術治療は健康保険の適応であり、当院でも行っております。
また、レーザーや塗り薬によるシミ治療も行っております。

他科との合同手術

形成外科には再建外科という分野があり、これは他科の医師が癌などの腫瘍を切除した後の組織欠損部や外傷などで生じた組織欠損部(閉じきれない傷)を、身体の他の部分の組織を移植することで塞ぐ手術をいいます。
いわゆる植皮術やもう少し分厚い大きな組織をマイクロサージャリ―の技術などを用いて移植する皮弁形成術などがあり、この手技を用いて他科の医師とともに手術を行うことで、さらに高度な治療を患者さんに提供することが可能となります。

※その他の形成外科で扱う疾患については日本形成外科学会ホームページにも詳しく説明がのっております。ご参照ください。
『日本形成外科学会ホームページ』

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